C-30 の鍵盤のサイズは以下の通りです。
白鍵のピッチ(隣の白鍵との距離) |
23.6mm |
白鍵のサイズ(見える部分) |
幅:22.0mm 奥行:120mm |
黒鍵のサイズ(見える部分) |
幅:11.2mm 奥行: 70mm |
現代のチェンバロの鍵盤の幅が狭い理由として、18世紀にそれ以前の時代の名機ルッカース作のフレミッシュモデルを大改造(グラン・ラヴァルマン)して、音域を広げるためにやむを得ず幅を狭めて鍵盤数を増やしたという経緯があります。むろん、ダンパーペダルがないので、できるだけ遠くまで同時に押さえてレガートに演奏できるように、という鍵盤幅の狭さのメリットもありますが、同時に、手や指の大きい人にはミスタッチしやすいという問題もあります。
また、チェンバロには厳密な意味での標準寸法はなく、時代や地域、作者ごとにさまざまな寸法や配色の鍵盤が、個性豊かに作られました。
C-30 では、ピアノとチェンバロを両方演奏される方にとって、鍵盤はピアノと同じ幅の方が演奏表現がしやすいと考えて、コンパクトな筐体の中に、ピアノと同じ幅の鍵盤を採用しています。
一方、黒鍵の形状や長さは、チェンバロに近いサイズと形状に合わせて演奏性を上げています。